チリペヂィア

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家なき鳥、星をこえる

テロリスト・ハキムを主役にしたプラネテスのスピンオフ小説。

家なき鳥、星をこえる プラネテス

家なき鳥、星をこえる プラネテス

感想

Amazonのレビューとかでもチラチラ書かれてますけど本当に詰めが勿体ない印象です。ネタバレを避けて言うなら、編集者の作家デビューってのにも驚きなんですが、それ故に原作者に気が引けたんじゃないかなぁという印象でした。語り口は丁寧。ラノベっぽくなりすぎず、淡々と楽しめましたが最終的には消化不良な印象で、うーん、惜しい。テーマはもうそのまんまなんですが、あんまり星をこえられた感がありません。いや、これからこえていくのかな?うーん。

こうしてみるとコミックス版のオチが秀逸だったなぁと思わされます。コミック最終巻は結構駆け足気味にもかかわらず、弟の成長、ロックスミスのサラッとした業の描き方とか小道具として出てくる愛車のチョイスとか、宇宙的な巨視感と相まってうまく回収されてるんですよね。この本もそういう感じにオチてれば良かったのに。