チリペヂィア

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電話機を買ったついでに家電のデザイン古今論なんちゃって

10年前の古い家庭用FAXつき電話機が、そろそろ寿命ということで買い換えることになりました。

そこで次期機種の選定を任されたのですが、電話機のメインユーザーである母親から「リビングにダサいのはイヤ!!」という注文を受けていたため、なんだかんだでシャープのインテリアホンの大画面タイプを買いました。

「FAXを受信して高精細に画面表示できる子機つきのタッチパネルデジフォトフレーム」

なんと言ったら良いのかかなりカオスな存在でありつつもそこそこシンプルに良く出来ています。あまりヘビーユースには向きませんが「小型化&機能の統合と取捨選択」が買い替えの購買動機につながるという今時の事情をよく反映していて「テレビデオのような複合家電は地雷」という歴史も変わってきた印象を受けます。

突っ込んだ話をすれば「ウェラブルコンピューターの分野でアップルとアンドロイドに後ろからザックリやられたシャープが身の振りに困って〜」とか、「PC普及による一般家庭でのFAXの存在価値」や「出してはみたもののデジフォトフレームの現実的な必要性」とか、「いい加減成長している技術を反映するためのブレイクスルーの需要はある」とか、いろいろな事情が詰め込まれた製品ですが、細かい余地は残しつつも、ネットでもよく売れているだけあって使用感は悪くないように思います。

個人的にはひたすら外見、とくに後ろ姿がイチオシです。

最初、順当にFAX電話機のジャンル内で買い替えを考えていましたが、調べてみると最近のFAXは完全に「お年より向け」に特化されています。これがいかにもシロモノというデザインを周到しているために今回のリクエストでは見送られる事になりました。FAXではない単なる電話機の方は、ここ十年程度外見のデザインは見直されています。しかし家庭用FAX付電話となると真逆で、ひたすらエントリーモデルのローコスト化を繰り返し、ハイエンドユースはPCに譲るという方向で各メーカー一致しているようです。

FAXに限らずとも、現在の情報家電のポリシーとして、PCと連携しない単機能なパッケージはお年より向けに特化する、という傾向が強いようで、年賀はがきプリンタのCMを見てもキー配列が「あいうえお」に戻りつつあるようです。製品デザインにも高齢化と情報格差の到来を感じさせられました。